カテゴリー: 図書館情報学

情報学のアウトラインを描く

最近、「情報学とはなんぞや」ということを考えています。
情報学について調べていると、どうも図書館情報学の言う「情報学」と情報学(情報学研究の第一人者である西垣通などが提唱する研究領域)による「情報学」に違いがあるような気がしています。というか違いがあります。

図書館情報学と情報学がうまくまとまるための着地点を考えてみます。
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ビブリオメトリクス入門

図書館情報学の一分野に「ビブリオメトリクス」という研究分野があるようです。
ビブリオメトリクスとは簡単に言うと書籍や書誌について、
数学的、統計学的な分析を通じて対象の一側面をとらえよう
という研究領域のようです。
(『図書館情報学の地平 50のキーワード(監修:三浦逸雄, 編集:根本彰)』
p.125 「ビブリオメトリクス 何を数えるか, 何のために数えるか(芳鐘冬樹)」より)

具体的にどのようなことをやっているのでしょうか。
上述の図書を参考にしながら、その姿に迫っていこうと思います。
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図書館情報学とは何か

諸事情により図書館情報学について学ぶことになりました。
というわけで、図書館情報学について少しまとめておこうと思います。

ざっと調べて、図書館情報学という学問領域の広さに驚きました。
とりあえず、手元の『図書館情報学辞典 第3版(日本図書館情報学会用語辞典編集委員会編)』の「図書館情報学」の項よると

図書館情報学
図書館学に情報学が付け加わった研究領域. 図書館が中心とする図書館に関わる諸現象, 具体的には, 制度, 運営, 書誌コントロール, 資料, サービス, 利用, それに施設などを加えて, 情報やメディアの性質, それらの生産から蓄積, 検索, 利用までの過程を対象とする. 実際には米国の library school が, コンピュータの利用や情報検索などをカリキュラムに取り入れ, school of library information science と名称変更した1960年代初めに起こり, 『Encyclopedia of Library and Information Science(初版 1968-2003)』や『Library & Information Science(1929- )』が刊行された1960年代末に確立したと考えられる.

などと書いてあります。
とりあえず、“図書館学”と“情報学”も同辞書で引いてみます。

図書館学
図書館という存在を問い直し, そこから図書館にかかわる諸事象を学問的に研究しようする研究領域.
(一部抜粋)

 

情報学
学術情報に代表される情報流通過程を研究対象とし, 特に情報の蓄積と流通, 利用のためのメディア, およびこれを支援する社会組織を中心に扱う研究領域.
類縁研究としてヨーロッパを中心とするインフォマティクス(Informatics)がある. 日本でいう「情報科学」(数理科学的な情報理論を中核とし, コンピュータ技術と密接にかかわる研究領域)とは異なる.
(一部抜粋)

恥ずかしいことに「情報学」と「情報科学」をごっちゃにして考えていました。
情報学が「数式を用いて(シャノンだとかの)情報理論を構築する分野」で
情報科学が「コンピュータを用いた工学的な分野」だと思っていました。
しかし、どちらも情報科学の領域であるようですね。

とりあえず分かりにくいので、「図書館情報学」について図にまとめてしまいましょう。

研究領域の図

研究領域の図

ざっとまとめるとこんな感じでしょうか?
とりあえず、どのようなことをやっているのかということは分かりました。
個人的に解釈すると

図書館情報学
図書館・情報を取り巻く要素、またはそれらの関係を様々なアプローチで考える学問

といった感じでしょうか?なんでもありな感じになってしまいました。
上述の個人的解釈に関してはぜひ、図書館情報学を専門で勉強しているかたの
突っ込みをいただきたいです。
時間を見つけてさらに深い勉強をしていこうと思います。