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今回は今後の「社会情報学マップ-SIBOK(Social Informatics Body of Knowledge)」の作成方針を話し合いました。

SIBOK作成に伴う用語の整理

  • 社会情報学
    社会における情報および情報現象に対し様々な研究手法を用いて社会や人間の仕組みを明らかにする学問。
  • SIBOK(Social Informatics Body of Knowledge)
    社会情報学の構成分野を体系的に記述したもの。階層構造となっており、上部階層から下部階層へ順に 社会情報学→エリア→(グループ)→ユニット→トピック となっている。
  • エリア
    社会情報学直下のもっとも大きなまとまり。具体的には「社会」「人間」「情報」の3分野のこと。
  • ユニット
    社会情報学において、大学(もしくは大学院)で授業科目を作成できるレベルのまとまった分野。類似したユニットがいくつか集まり、「グループ」を構成することがある。
  • トピック
    授業内で扱われるテーマなどを指す。通常ユニットは1つ以上のトピックによって構成されている。

社会情報学MAP完成までの道のり
SIBOKの作成に関しては、ボトムアップアプローチとトップダウンアプローチを合わせたような手法を用いることにしました。つまり、最初に社会情報学直下のエリアを「人間」「社会」「情報」と分類した上で、構成要素は大学のカリキュラムをあさることによってSIBOKを作成していくということです。イメージとしては以下のような図、手順となります。

社会情報学

社会情報学

  1. 社会情報学を教えている学部学科のカリキュラムを調べ、社会情報学のユニットを抽出する
  2. (ユニットからトピックを抽出する)
  3. 分野ごとに類似したユニットをまとめ、グループを作る
  4. これらの情報をもとにマップを作成

全国の社会情報学部(学科)
『「日本の大学一覧」ナレッジステーション. “http://www.gakkou.net/”』より、学問分野系統別で「学祭→情報(社会系)」で絞り込み、全115件のうち大学の学部もしくは学科に「情報」「社会」という2単語を含む大学を抽出しました。結果、以下の15大学を得ることができたので、これらの大学を元にユニットの抽出を行っていきます。

  1. 埼玉工業大学 人間社会学部  情報社会学科
  2. 大妻女子大学 社会情報学部  社会情報学科
  3. 中央大学 文学部  人文社会学科・社会情報学専攻
  4. 大阪経済大学 情報社会学部  情報社会学科
  5. 広島文化学園大学  グローバルビジネス学科(旧:社会情報学部) 
  6. 久留米大学 文学部  情報社会学科
  7. 小樽商科大学 商学部(昼・夜間コース)  社会情報学科
  8. 群馬大学 社会情報学部 
  9. 青山学院大学 社会情報学部 
  10. 目白大学 社会学部  社会情報学科
  11. 文教大学 情報学部  情報社会学科
  12. 静岡大学 情報学部  情報社会学科
  13. 名古屋大学 情報文化学部  社会システム情報学科
  14. 岡山理科大学 総合情報学部  社会情報学科
  15. 大分大学 教育福祉科学部  情報社会文化課程

ユニット抽出の際注意べきこと
抽出すべきは学問分野の主題であるので、以下の3点については考察のうえ、除外します。それ以外は基本的にすべてユニットとして扱います。

  • 方法論に関する科目
    方法論そのものについては、あらゆる学問分野で利用するものです。そのため、社会情報学にフォーカスしにくくなってしまうので除外します。
  • 技術習得に関する科目(演習・実習など)
    これは注意が必要で、「技術そのものが学問となる場合」についてはユニットとし抽出します。
  • 歴史に関する科目
    社会情報学は現在の人間・社会を対象とした学問と定義したので、過去にのみフォーカスしている科目は除外とします。過去の情報を用いて、現在の人間・社会について考察する場合は、ユニットとして抽出します。

次回までに各自やってくること
担当の大学を調べてきてください。

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